ライフ オア デスティニー

 よもや日に三度も四度も、大切な顔を狙われるとは。しかも、彼女には無駄な動きが一つもない。なぜプロにならないのだろうか。

 それでもどこか幸せムードの幼なじみとの風景に、他の客が気を利かせて立つ。あきれただけかもしれないが。



「顔が良いってのが余計にむかつくの!」



 ふう、と息をつくエヴァンジェリン。彼女が拳で算段をしようかという顔で睨む。



「昔は図体ばっかり大きくて目鼻がくっついてるだけマシな、ベソっかきだったくせに」