ウェイターはたちまち調子を取り戻し、いつも以上の接客ぶりを見せ、金髪男はさっそく、挙動不審。 きょろきょろし、店のにぎわいに目を向ける。いかつい男どもは大地がうなるほど腹の音を鳴らし、一様に唱えた。 「肉」 「肉がいい」 「俺も」 「レアがいい。レアにしてくれ、早くッ!」 「やれやれ、いっつもこんなの相手にして、この店もよくもつな……俺ちょっとはずすよ」