ライフ オア デスティニー




「こっちも治療しなきゃならない」



 エヴはぱっととりついた。落ちたオーブを拾って、胸の穴にはめ込む。回復には一時間、静かに寝かせておければ理想的なのだが……。虫がそれを許してくれない。


 エヴはオーラを練り込んだ水晶砂を、彼の心臓にあてがった。これでしばらく時間稼ぎができる。どうか、エラルドが……死にませんように。彼女は祈った。


 虫の棲む土地は要塞のようなもので、傷ついたり弱ったモノはさっさと安全地帯へひっこむ。それを利用して、エヴは幾たびか火炎の術を放った。炎に巻かれながら虫は巣へとその火を持ち帰る。天上の勇者と呼ばれる彼女には簡単なことだった。