「勇者として生まれ、勇者として育ち、勇者として戦うためだとよ。おまえが相手にもされなかった訳がわかるだろう。デキが違う」 「ほうほう、おデキが違うとな」 男が足の甲で蹴り上げたのは、優勝者のオーブだ。ゴルドンが荷物から落としでもしたというのか。答えは……限りなくノーだ。 「あっ、おまえ! それは……」