「老兵より、戦場までつきあわされる馬がかわいそうだわ」
「馬? なんでここで馬なの。俺って馬以下って事?」
「地上にはペーガススっていう空飛ぶ馬がいるんだって」
「ほう、それはメルヘンな」
「それからこれは関係ないんだけど、これから解体されて皆の糧になりますっていう馬はね、諦めきれず泣くの。ぼろぼろと」
「またまた~、売られてゆく子牛ほどでもない!」
「ちなみにあなたのおうちって馬がいたわね」
エラルドは何が始まるのかと目を白黒させている。邪眼使いのザクロが辟易としている様子。つけ込むならチャンスとばかりに踏みこんでも来そうなものだが、用心しているのか、呪い返しにやられたのか、すでに次の手を……打ったか。
「ああ、メリーっていうんだ」



