「そ、そこまでの身勝手は言ってないっ! 断じて俺は言ってない!」 「冗談。ほんとは勇者エヴァンジェリンのライバルだって、言ってくれたんでしょ。んもー、おとなしく応援だけしてられないの?」 にぱっと、イタズラっ子の笑顔そのものでエヴァンジェリンは言った。 「女々しい奴なんか、だいっ嫌い」 「う……お、俺だってなあ、俺だって……クソ!」