からすは、微笑みながら言いました。 「大丈夫。みんながたすかったんだから」 その声はしわがれていました。 「ええっ、みんなが、どうしたっていうの?」 おひさまは、ききました。 「みんながよろこんでいるんだよ。だからもう平気さ」 からすはにっこり。 おひさまは、初めて知ったのです。 からすが、燃える松明を必死で運んで、朝の光を届けたということを。