でまあ、次に言葉を発したのは龍矢パパで。


龍矢パパは、龍守のお父さん。


「二人がそれでいいなら、俺たちは何も言わない」って。


美和ママの肩を抱いて、そう言ったの。


その言葉に、美和ママもうんうんってうなずいてた。


で、残るは私のパパとママ。


龍守が真剣な顔をして、パパとママに頭を下げたの。


「許してください」って。


パパとママは一瞬迷ったような顔をしてたけど、「龍守君なら」って許してくれた。


それからしばらくして、龍守は私に指輪をくれた。


「今はまだ高校生だから、自分で稼いだ金で買ったわけじゃなし安物だけど、それでも俺のものって印だから」


そう言って、左手の薬指にはめてくれた。


「俺から離れるなよ」


「うん!」


その指輪は、あのときから1年半たった高校3年の今、私の首にネックレスとしてかけられている。