秘密のkiss


「この前言ってことって本当か?」

テーブルに肘をつきながら、平井くんは聞く。


「この前?」

と、私は聞き返す。


「お前と久野が付き合ってないって話」


「あぁ。うん。本当」

「足、いつ怪我したんだよ?」


「小学生のとき、」


そうか、と平井くんは言う。


「じゃあ、それからずっと今みたいな関係なのか?」

「うん…」


「なんか、まるでナイトと姫みたいな関係だな」


「………。」

「二人とも恋人いないのかよ?」

私は頷く。


「そんな傍にいて、フツーあいつのこと意識するだろ?」

「え?」


「好きにならない?」


平井くんは、じっと私を見つめた。


「そ、それは…」



「し、しないよ、柊はただの幼馴染みだから…」


言い終えた頃、タイミングよく注文したものが来た。