秘密のkiss



平井くんが去った後も、柊とはずっと重たい雰囲気だった。


お昼を終え、教室に戻る最中

 
「柊~♪」

と、5人ぐらいの女子に囲まれた。

彼女たちは、ばっちりのメイクで、ミニスカートをはいて制服のブラウスのボタンを2、3つ外して、胸の谷間を見せつけている。


彼女たちにとって、隣にいる私の存在は完全に無視。

まぁ、これはいつものこと。


「ねぇ柊♪勉強教えて。数学全然分かんなくて、テストマジやばぃんだ~」

がっちり柊の腕を組み、甘えてみせる。

「私も教えてほしー!!」

と可愛い声で言う彼女たち。


「嫌だ。他当たれよ」
と柊は冷たく組まれた腕を放した。


「え~」
と文句を言う彼女たち。


柊、やっぱりいつも以上に冷たい…。



「じゃあさら、またな」

教室のドアの前で、柊が優しい声でそう言う。


「うん」

と私はぎごちなく頬笑み別れた。


柊は私に対して感情を露わにしない。

事故の前は、沢山笑ったり、ケンカしたりもしてたけど…。


今の私達の関係は、とても冷たくて、寂しくて…。





私もいっそ、彼女たちになりたい。