それでも真奈は話続けた。 どうしても、 ケントに諦めてほしかったから。 『真奈は2度と人を信じん! もう裏切られて傷付けられたくないから…。 幸せって何やろ? 愛って何? 大切なものってどんなもの!?』 真奈の目から涙が流れた。 一粒の大きな涙が。 ケントは立ち上がり、 海に向かって言った。 「俺が幸せにしたる! 愛ってどんなんか俺が教えたる! 真奈にとって大切なものは一緒に探せばいい! 俺の大切なものは真奈だけや!!」 言い終るとケントは振り返り、手を差し出した。