突然、真奈の電話が鳴りだした。 『はい…あいよ』 電話の相手は優子から。 『そろそろ行くから戻って来てやって』 「んじゃ戻ろか」 ケントと並び、来た道を戻る。 歩きながら真奈は考えていた。 頭に残る、 大切なものという言葉。 車がある場所に着き、 ケントがドアを開けて 車に乗ると 達也君が真奈に言った。 「真奈、何処行きたい?」 時計を見ると11時になろうとしていた。 『真奈、海に行きたい』 「よし!んじゃ海に行こ!」 車は海に向かって走り出した。