別れの入口に入れられようとした時、 『待って…』 呼び止めても、止まらないケントのもとへ 真奈は走り出し、 棺を抱きしめるように止めた。 『別れたくない!ずっと一緒って約束したやん!! もう真奈から離れへんって言ったやん! …置いていかんといて…』 真奈は達也君に棺から離され、 ケントは別れの入口へと入れられた。 『いやぁあぁっ!!』 真奈は崩れるように座りこみ、 声をあげて泣いた。 そして、 再びケントが出て来る間、 真奈は誰とも言葉を交わさず、 ただ外を眺めるだけだった。