大切なもの…〜cherry tree〜

 


お通夜。


剛君の時のように、
沢山の若い女の子がケントに会いに来ている。


真奈は、
ケントの家族に言われ親族席に座った。


真奈の兄という事で、
達也君も親族席に。


お焼香が終わり、
みんながご飯を食べてる中、
真奈は1人棺の前でケントの顔を見ていた。


みんなが帰った後も、
眠った後も、
一睡もしないで涙を流しながらケントの顔を見続けていた。


いくら涙を流しても、
涙は止まらない。




『ケント…男の子がいい?女の子がいい?』