大切なもの…〜cherry tree〜

 


今度は、
空いているところに
月と雲、
桜の木と舞い散る花びらを書いた。


月と雲の絵の下に、
小さな文字でケントに言われた事、


【雨が降っても、月は笑ってる。】


真奈は床からソファに座り、
氷が溶けたコーヒーを1口飲んで、
日記を両手で持ち、
書いたページを眺めていると
自然と笑みがこぼれた。


『満足』


時計を見ると、
日記を書き始めて
1時間ちかくたっていた。

真奈は、
まわりを見渡し次は何をするか考えた。