大切なもの…〜cherry tree〜

 


「…真奈!」


ケントの言葉を聞いて
達也君はソファに倒れ込み、
真奈は両手を上にあげた。


『酒で真奈に勝てるとでも?』


「偉そうに言うな」


落ち込む達也君の姿を見ると、楽しくなる。


あまり見れない顔を見たので、気分は最高。


『今日はいい1日になりそうや』


達也君は返す言葉も無く
ただ真奈を見るだけ。


剛君は、
さっきまでと全く違う様子。

いつものように、
真奈と達也君のやり取りを見て笑っている。