大切なもの…〜cherry tree〜

 


達也君は立ち上がり


「喧嘩売っとんか?」


真奈を見下して言い、


真奈はソファに立ち


『売っとんで』


逆に達也君を見下して言った。


お互いに一歩も引かず、
始まったのは飲み比べ。


ケントは呆れた顔をして言った。


「1回だけやで?」


真奈と達也君は片手にビールを持ち、
ケントの言葉を待った。


「3、2、1…ハィ!!」


最後の言葉で真奈と達也君は、
ビールを一気に流し込む。


ードン!!

ー…ドン!!


空になった缶をテーブルに置き、2人でケントを見た。