大切なもの…〜cherry tree〜

 


誕生日当日。


この日は、
みんな休みで家に集まっていた。


どこかに出かけるわけでもないのに
朝から家に来て、騒ぎ立てる。


『賑やかやな』


真奈は寝室からリビングに顔を出した。


「「おはよ」」


ケントと剛君が一緒に挨拶をし、
達也君は


「お前今日誕生日なんやから早く起きろ!それともっと喜べ!んでお兄ちゃんって呼んでみろ!」


と1人賑やか。


まるで自分の誕生日のよう。


『何でそんなに元気なん?』


「それは」


『やっぱり黙っといて』


達也君が話を始めたところで、真奈は話を止めた。