大切なもの…〜cherry tree〜

 


真奈のこの日の日記には、


【何かあったら言ってくるはず。限界になったら頼ってくるはず。今は、優子を信じて待ってみよう。】


という文章。


その文章の下に、
赤いペンで【魔】と大きく書いた。


『もう魔性じゃないわい!』


日記を乱暴に閉じ、リビングへ向かった。


ケントは、目を丸くして真奈を見ている。


「独り言?」


『たぶん』


真奈はそのまま寝室へ行き、
ベットに入るとすぐ夢の中へ入った。