大切なもの…〜cherry tree〜

 


「姐御は何歳っすか?」


姐御?


『15やけど…』


きっと剛君は真奈の方が年上と思っている。


「15!?ケンさんと同じくらいやと思ってました」


『やっぱり。真奈の方が年下やから姐御はやめて』


「それは無理」


何回言っても、
姐御と呼ぶので真奈は諦めた。


「何してんの?」


ケントが戻って来くると、
真奈はケントの背後に隠れた。

真奈の行動を見て、
剛君が笑って言った。


「かわいい!」


ケントは真奈を見た。


『姐御って呼んでくるねん』


口を膨らませて言うと、
ケントはケラケラ笑い始めた。