大切なもの…〜cherry tree〜

 

「これ…」


真奈達が見た物は、
今日ケントと2人で見た
一枚の写真と同じ物。


『…何で?』


真奈が言うと達也君は、


「真奈はまだ小さかったから覚えてないやろ?」


と言った。


「真奈の兄貴?」


ケントが達也君に聞く。


達也君は頷いて、


「俺は真奈の父親と俺の母親の子供。
真奈は小さい時、
めっちゃ泣き虫やったな」


と一本の木を見上げて言った。


『出会った頃から知ってたん?』


「いや、同じ名前としか思ってなかった。」


真奈の目から、自然に涙が流れた。


悲しくないのに…

意味のない涙が流れ続ける。