「内容は?」 『最初は家族全員が出るんやけど、 顔は影が入って見えんねん。 んで、急に皆が消えて真っ暗の中1人歩き続けとった。』 真奈はコーヒーを一口飲んで 続きを話した。 『歩き続けたら一筋の光がさす一本の桜の木にたどり着くねん。その桜の木の下に座り込んで泣いとったら、誰かが後から抱きしめて温めてくれる。』 「それは誰?」 『わからへん。一回目はケントやって二回目は達也君で、それ以来顔を見る前に目が覚める。』 ケントは真奈の方を向いた。