大切なもの…〜cherry tree〜

 


ソファに座り、
タバコに火を付けてくわえた。


寝過ぎで頭が痛い。


まだ長いタバコを消し、天井を見つめた。


目を閉じると、夢の中の桜が浮かぶ。


ーガチャ


ドアの開く音で、真奈は目を開いた。


「眠そうな顔」


『べつに眠くないけど』


真奈はキッチンに向かい、
コーヒーを入れてケントの横に座った。


「んで夢って?」


『ケントと出会う前からやねんけど、
最近出て来る人が毎回違うねん』


「夢ってそんなもんちがうん?」


ケントは、コーヒーを飲みながら言った。


『でもなんか変やねん』