大切なもの…〜cherry tree〜

 


なかなか電話が終わらないので、
真奈はベットにシーツをかけた。

枕にカバーを付け、
掛け布団にもシーツを付けた。

それでも電話は終わらないので、
クローゼットに衣類を入れラックに細かな物を置く。


電話に出てから、約1時間。

真奈はソファに座り、一服をした。


「ごめん」


と言って
ケントは部屋から出てきた。


『長電話!』


と言うと


「優子ちゃんの事話しよってん」


『優子?』


ケントの話によると、
優子は真奈と達也君の間に
何かあると思っているみたい。


きっと、ケントと指輪を買いに行った日に
思った事だろう。