大切なもの…〜cherry tree〜

 


『何か用?』


「ちょっと話しようと思って」


『話しなんかない』


「こっちにはあるねん」


目の前にいるのは、



真奈の母親。


母親はソファに座り、
タバコに火をつけた。


真奈も向かえ合わせに座る。


『手短にな』


「…お金」


『金が何』


「1人であんたをここまで育てて疲れた。慰謝料ちょうだい。」


真奈は耳を疑った。


そして目も疑った。


息を切らして、
リビングの入口に立つケントの姿。


『ケント!?』


母親も振り返りケントを見た。