プレゼントを貰って、
嬉しいと思ったのは初めて。
真奈は車に乗っても、
ご機嫌だった。
車は、真っ直ぐケント達の家に行くと思いきや、
真奈の家の方へ向かっていた。
真奈は何も聞かずに、
ケントの手を握った。
着いた場所は、桜並木。
ケントがおりると、
真奈も追うようにおりた。
2人は手を繋ぎ、
桜並木の真ん中まで歩いた。
ケントは紙袋から、
さっき買った指輪を出し
真奈の左手の薬指にはめて
真奈もケントの左手の薬指にはめる。
「愛してる…」
ケントの顔はいつもと違った。
真剣な表情を見て、真奈も答えた。
『真奈も大好き』
ケントの表情は固まった。

