大切なもの…〜cherry tree〜

 


2人で部屋に行くと、
優子達はいなかった。


『おらへん』


「優子ちゃんに電話してみたら?」


真奈は携帯を開き、優子に電話をかけた。


ープルルル…プルルル…


「はい?」


『どこ?』


「達也の家」


達也君の家?


『なんでまた?』


「2人きりにしたろうと思って」


電話の後で、達也君の笑い声が聞こえる。


『何時に帰るん?』


「んーわからんから、帰る時電話する」


『わかった』


電話を切り、タバコに火をつけた。