大切なもの…〜cherry tree〜

 



「真奈を抱きたいけど、俺は真奈が本間に幸せって思った時に抱きたいねん」


真奈はケントから離れて微笑みながら言った。


『ケントがおるから真奈に幸せがあるんやで?だから我慢なんかせんといて』


真奈の一言でケントは真奈を強く抱きしめた。


「俺が幸せにしたるって言ったのに…俺が幸せにしてもらっとる…」


真奈の頬に何かが流れた。




ケントの涙…






真奈達は、静かにキスをした。

何度も何度も…


お互いの幸せを…


お互いの気持ちを…


確かめるように…