8月某日――――・



「まーなみっ、にーのっおはよおっ!!!」

「はよ~、今日矢野っちやけにテンション高くねえ?」



あたし、矢野亜里沙。
ついこの前入学したばかりなのに、気がつけばもう高校一年も半分過ぎてしまった。
この高校にトップで入学したあたし。
あたしに勉強で不可能という文字はない。


こっちの茶髪に金メッシュが入った怖そうなのは丸山愛美。
あたしの中学からの親友だけど、はたから見たら世界が違う存在であるだろう。


こっちのショートヘアの子は入学当時に友達になったにのこと西野あき。
にしのって名字からにのって言われている。
にのも頭がよくて、あたしと一位二位争いをするくらいの頭の良さだ。