あの日から全てが変わった
見える世界も価値観も全部全部。
心の傷の痛さに耐えきれなくて
僕は僕の手首に印をつけた

絆創膏という名の
僕を守る小さな布で
印を隠して僕は小さく生きてた


辛い事がある度
僕の印は増えていった
周りは印を見ると嫌な顔してるけど
僕には生きてるって実感できる
唯一の味方だったんだ

だけど僕にはもう無理みたいなんだ
この世界で生きるには
僕はちっぽけすぎる
僕の心は手首はもうぼろぼろで
小さな布には収まらなかった

ほら 近づいてくるよ
黒く固く冷たい道が
僕の目の前一面に広がるよ

黒く固く冷たい道を赤く染め上げたとき
僕はそっと印を握り締めて
目を閉じて笑った