「ゆう!今日暇か?じゃあ俺んち寄れよ。新しいゲームしようぜ」





――そう、例えばこの男。


まさにクール系イケメン、その名も
轟木 琉生(トドロキ ルイ)

あちらからこちらへ駆け寄ってきた時も、通った跡に薔薇の現像が見えました。
いよいよもって私も終わりらしいです。


まぁそれは置いとき、彼の『ゲーム』という言葉をあなたはどのように受け取りましたか?

因みに一例を挙げると、周りにいた女子生徒全員がゴ●ラ(某有名映画怪獣)さえも凌駕する眼光で私を睨みつけてきています。

恐らく自宅プレイでにゃんわん的な何かでも想像したんじゃないですか?

全く、素晴らしい想像…もとい妄想力ですよ。

いっそその能力を生かして小説家にでもなったらどうでしょう。




…そう、そんなのは全て妄想です。

彼女達もまた外見だけで「きっとこうだろう」と決めつけてしまいました。

20点です。赤点です。


そしたら正解は?

今に分かります。





あ、紹介が遅れました。

私の名前は
黒木 佑耶(クロキ ユウヤ)
と申します。女です。

顔、頭、運動、全てがノーマル。

唯一ネガティブ度とひねくれ度だけでは誰にも負けない自信があります。



そして舞台は琉生の家へと移るわけですよ。