「今まで悪かったわね。」


いきなり謝られた。


「たぶん、手紙読んでないんでしょう?うらやましかったのよ。飛鳥にも彰くんにも特別視されてて。でも花保が教えてくれたわ。由那だけが特別じゃないって。」
花保はいつだってあたしのことを考えてくれる。


「仲直りでいいですか?」


あたしは右手を差し出す。


「花保ほ言うとおり強い子ね。」


お互いに握り合った右手。


「これはお詫びね。」


手渡されたのはマウスピースを入れるためのケースだった。


「ありがとうございます。今年は来れないんですよね。」


「残念だわ。来てほしかったのに。」