部室に入る。


ここはあたし以外使わない。


外ではライと彰たちが走ってるんだろうな。


あたしも走りたい。


もっと注意してればあたしは今頃走れて、飛鳥は今もトロンボーン吹いてて花保は先輩と上手くやってたのかな。


「由那っ!」


勢いよくドアが開いて飛鳥が入ってきた。


「よかった。無事だった…」


椅子に座ったままのあたしを抱きしめる。


あたしはどうすることもできない。