★ブルーの彼方★

「本気の恋か……」



 そんなの、まだ私にはわかんない…



でも、話を聞いていくうちに、母の想いみたいなのが、本当の恋なのかもしれない。


そう、思えた。



「それから結婚して、夏季が生まれた時は普段クールなパパが、飛び上がるほど喜んでた。



ママよりもパパの方が、夏季を可愛がってたくらいだった。



仕事から帰ると、夏季の元へ真っ先に向かってたし」



「えっ? 今までの話、パパとの馴れ初めだったの?!



ただの初恋の話だとばっかり思ってた」



 驚いた!!



父と母の間に、そんなエピソードがあったなんて。



私が父に大切に育てられていたことを聞いて、すごく心が温まった。