★ブルーの彼方★






 母は父の話をするとき、いつも楽しそうだ。



その時だけは、三十七歳の母が何だか、恋する乙女へと変化していく。





 それなのに、なんで再婚なんかしようとしてるのかな?




不思議なんだ。





 新商品の売れ行きが悪いことや、会社での困った人間関係の話を、いつも通りに母は、話続けた。




よくそんなに、人のことを観察できるなぁ。と、関心させられたりする。


私はほとんど、うなずいているだけだ。



母の場合ただ単に、聞いてもらいたいだけなんだと思う。




本人はたった二人の家族なんだから、隠し事をしたくないから、色々話している。と、言ってたけど。