通用口から出ると、もわっとした空気が体にまとわりついてくるようだった。 私はバッグから携帯を取り出し、メールの問い合わせをしてみた。 学校の友達からの、メールしか届いてなかった。 やっぱり、木村君からのメールは送られてこない…。 肩をがっくりと落とした。 「そういえばこの前、何で泣いてたの?」 薄暗い中で、しばらくの沈黙の間、了はじっと答えを待っているように感じた。 だから、答えなくちゃいけないような…そんな気がした。