★ブルーの彼方★

「そんなの、かわいいもんじゃねぇか!!



こっちは、もっと大事なものを失ったんだよ!」



 了の言葉に、私はどうしたらいいのか、わからなくなった。



了が怖い…



怖くて後ずさりしてしまう。



「家族だよ!!



お前の母親のせいで、家の中が無茶苦茶になった」



 一瞬では、その了の言葉の答えは見つからなかった。



「心当たりないのか?




僕の父親を奪おうとしてただろ?」



「ふ、不倫のこと?」



 私は震える声で、怖々言った。