了の目はつり上がり、きつく唇を結んでいる。 そんな表情は初めて見た。 まるで、わら人形にくいでも打ちつけてるかのよう。 信じられない、あんなに優しくしてくれてた了が……。 私は怖くなって、ただ呆然としてた。 「ちょっと! 辞めなさいよ!!」 江利は、了に向かって怒鳴った。 「うるせぇ!!!!!」 そう一言放ち、打ち続けてる。 「あんた! 何やってんのよ!!」 江利はそれでも、了に向かっていく。