すると了が、私のチャリのタイヤに手をかけ、何かをしている。



 月の光に照らされ、よくよく見ると、何か鋭い尖ったものを持ち、タイヤに突き刺している。



 何回も…何回も…。



 ゴムの部分を通り越して、金属部分にまで達しているようで、コンッコンッという打ちつける音がこだましてる。