★ブルーの彼方★

「なんか、過去のこと、気にし過ぎてたかも」



 江利はしばらくの沈黙の後、私を見つめ言った。



「え?」



 思い当たる節があるから、驚いて聞き返した。


「中学の頃の。



この前、サトちゃん(同級生)から聞いた。



夏季がどんなに、あの頃苦しんで、悩んでたのか。



今更だけどね。



でもさぁ、夏季だって、ずっとつんけんしてたじゃん。



だから、私も感じ悪くしてたんだよ!」



 そう、言い終えると微笑んだ。



 サトちゃんに、心から感謝した。



後で報告しなくちゃ。