木村君は、ただ大きく目を見開いて、立ち尽くしてた。 「木村やったじゃんっ!! 後悔しないように、ちゃんと言いたいこと言えよー☆」 モヒカン君は、そう言いながら木村君の背中をポンッと叩いて、去っていった。 「なんか、待ち伏せなんて…… 卑怯だよね…ー」 何を言ったらいい? 何を話せば、伝わるのかな? どうしよう…… うまく話せない。 話したいのに… 「あっ、うん」 そう、木村君の唇はもごもごと動いた。 卑怯だって… 卑怯だって、はっきり言われた−…