母のカレーは、トマトの酸味が口いっぱいに広がっておいしい。 久しぶりに母と、ゆっくり色々な話をした。 母は仕事のことを中心に、私は了と仲良くなった話や、バイトのことを話した。 しばらくして、再婚相手の話を、私から切り出そうと思った。 私はカレーを食べ終え、麦茶を一口含み、気持ちを落ち着けてから言った。 「ねぇお母さん、再婚しなよ! この前は反対したけど、やっぱ好きな人と一緒になって幸せになってもらいたいから」 私のその言葉に、母は目を見開いて、すっごい驚いた様子だった。