母には母の人生がある……そうなんだ、私が決めることじゃないのかもしれない。 母の幸せを、妨げるようなことを、しちゃいけないんだ。 純粋に母には、幸せになってもらいたい。 そう、了の言葉で思えた。 今まで私は、亡くなった父が可哀想に思えてならなかった。 でも、母の「死んだ人をずっと想って生きるのは、大変なことよ」って言葉。 確かにそうだ。 これから何十年、母は恋をしないで、生きてって!! 私はそう、言ってるようなもんだ。 そんなのは、やっぱり悲しい。