★ブルーの彼方★






 それから私は、母の再婚話をした。



いつも帰りが遅いこと、それと、亡くなった父を裏切ることになるような気がしてならないこと…。



「しかし夏季は、悩みがいっぱいあるよな。



お母さんの幸せも考えてあげたい反面、亡くなったお父さんも大切だしね。



うーん…



でも結局は、お母さんが決めるんだよね。



夏季の気持ちとは別でさ。



お母さんにはお母さんの人生があるんだから。



それに、本当にお母さんがその人のことを好きだったら、夏季を物凄い説得して、再婚するだろうし。



どうにも出来ないと思うよ」



 了は眉間にシワを寄せ、苦しそうな表情だった。