私はパンをかじっては、江利の顔とバッグを交互に見つめていた。 バッグの片側は良く見えるものの、反対側は全く見えない。 「あのさぁ−、私の顔に何かついてる?」 江利は顔を上げて言った。 「いや……その」 モジモジとしちゃう。 何て切り返していいのか… 突然、人の家の庭荒らした? とも聞けないし。