★ブルーの彼方★

「やっぱり今日、木村君にギター弾いて欲しいよ!



木村君の良さを、もっとたくさんの人にわかってほしいから!!」



 私は必死に訴えかけた。



「だから、一人じゃ無理だし!!



オレの担当はギターだから!



何とでも、言ってくれていいから。



オレは、その程度でしかないし」



 木村君はうつむいて、ギターケースを持ち上げようとしている。



前髪が邪魔そうに、木村君の目に覆い被さる。



「ちょっと、ここに座って」



 私はとっさに思った。


どうにかして、ステージで演奏して欲しい。



このままじゃ、帰っちゃう…



何とかして、くい止めたい。



「はぁ?」



 木村君は不満そうに、振り返った。



「何?」



 嫌々ながら、彼は腰をおろした。



目の前にある鏡越しに、彼の鋭い視線を感じ、一瞬戸惑ってしまった。




こんな風に、見つめられたことは今までない。




どうしたらいいのかな…