★ブルーの彼方★

「僕、鈴木了(すずき りょう)っていいます。


高一です。



河本さんは何年なんですか?」



 彼はすごく、爽やかな笑顔で言った。




顔だけは爽やか、というかさっぱりとした顔立ちだった。



私と同い年なんだ。



「一年」



 かなりぶっきらぼうに、答えた。



これ以上、会話を広げないように。



それにしても、私の名前を知ってることに、ちょっと驚いた。



まぁ、ネームプレートにも書いてあるしな。



「やっぱり同い年なんだ!!



部活とかは?」



「入ってない」



 本当に、何でこんなに冷たく話してるのに、この人笑顔なんだろう。



「あのさ、もしかして桃山幼稚園じゃなかった?」



 彼に突然、そんなことを言われ、驚いた。



「そっ、そうだけど」



 ちょっとコワッ…



微妙に親近感が沸くものの、別にだからって何なんだろう?





 それからも、彼はその話を広げたけど、私は特に興味を示さなかった。