木村君は、無言で傷口を見つめ、消毒液を含ませたティッシュを、そっと押し当てた。 「うわっ!!」 私はぎゅっと、目をつぶった。 消毒液がジンジンと傷を刺激する。 せっかく傷の痛みが少し落ち着いたのに、また新たな痛みに襲われた。 「やっぱ、しみる?」 優しい口調で、木村君は心配そうに言った。 私は頷いた。 頷くのが、精一杯だった。 しかしそれもすぐに落ち着き、痛みは和らいでいった。 「ありがとうね」 私は、そう笑って言った。