気になって、木村君の手元にあるビニール袋の中をのぞき込んでみた。
他にも、包帯や湿布が目に入った。
「あっ…ー」
そう彼は、言葉を発して慌てて隠した。
「走ってはみたもののね……」
木村君は、それだけ言うと消毒液とティッシュを手に取った。
言いたいことは、それでも伝わった。
肝心な症状がわからないまま、駆け出してた。
そういうこと、だと思う。
それから木村君は、ティッシュに消毒液を今にもしたたりそうなくらい、たっぷりと含ませている。
その状態じゃ、傷口にすごくしみそう…
想像しただけでも、気持ちが滅入ってくる。
ツンと鼻をさす臭いがするし…



