★ブルーの彼方★

「あの……すいません」


 彼は小さな声で、そう言った。



「えっ?」



 ちょっと驚きながら、私は仕方なく携帯から視線をはずし、彼の方を見た。




「今日、暑いっすね!」


 汗をぬぐいながら、彼は言った。




「はぁ……」



 何か苦手なタイプだな。




直感でそう思った。




男の子にしては、背が低い方だと思う。




よれよれのTシャツに、もっさりとした髪の毛、どう考えてもモテるタイプとかではなさそう…。